CT、MRI、X線診断装置、超音波診断装置など、画像データの再構成、分析を行う為のハイパフォーマンス産業用コンピュータ、産業用PC。医療機器が製品化されるには厚生労働省の薬事承認や、海外の医療機器承認が必要です。そのため医療機器に組込むコンピュータは開発から販売、生産終了までの期間において、長期安定供給が必要な産業用グレートのコンピュータが必要となります。
医療機器の開発製造プロセスには、医療現場のニーズやシーズからはじまる医療機器の基礎研究開発から、実用化に向けた製品開発、非臨床での検証、治験や臨床研究といった臨床試験を経て、厚生労働省の薬機(薬事)承認や安全対策を経て量産化に至ります。そして、この一般的な工業製品とは異なった医療機器の開発プロセスや要求仕様は、組み込まれるコンピュータにも求められてまいります。
当社は事業立ち上げから数十年間、お客様の開発プロセスに参画し、この医療機器の開発製造プロセスのコンセプト決定から、医療機器に求められる様々な仕様をコンサルティング、開発に従事するお客様に最適なコンピュータをご提案してきました。
近年、医療機器は、診断画像の高精細化だけではなく、AIによる画像補正や読影支援といった高機能化、IoTによるクラウドコンピューティングやエッジコンピューティングとの連動によるシステム化と、開発範囲にも広がりを見せています。また、それに伴い、組込みコンピュータに求められる機能もAIや画像処理能力の向上や、セキュリティ機能など、多様化を見せています。当社はお客様の新たに開発される医療機器に向け、最適な組込みコンピュータをご提案いたします。
医療機器メーカーより、画像診断装置に組み込む、複数枚のハイエンドGPUカードを搭載したサーバーの提案依頼を受け、産業用サーバーの開発、及び提供を行いました。
お客様の要求仕様では、医療機器で要求される様々な規格への適合を担保し、筐体開発に重要なポイントである「使用環境温度40℃以上」を保証し、指定レベル以下の騒音をクリアする必要がありました。
GPUカードは負荷をかけることにより非常に高熱になります。弊社では、独自のテストプログラムを作成し、BIOS設定値の固定や調整を行い、評価レポートを作成。開発段階で何度も温度シミュレーションを実施しながら、機器に使用する部品選定を行い、最終的に騒音もクリアできるレベルまで落とし込むことに成功しました。
お客様には弊社が提案した産業用サーバーにご満足頂き、画像医療診断装置の組込み用途としてご採用頂いております。
お客様が開発されている装置サイズにより、組み込むコンピュータの筐体サイズに制約があり、且つGPUボードと専用ボード実装での熱設計に課題がありました。また開発において、電波・安全規格に適合する必要がありました。すでに数社から対応は難しいと断られているなか、当社への開発をご相談を頂きました。
・装置サイズにより、コンピュータの筐体サイズに制約
・GPUボードと専用ボード実装での熱設計に課題
・電波・安全規格に適合する。
お客様の要求内容をヒアリングし、提案可能と判断。
筐体サイズと熱設計の課題に向け、要求仕様をクリアする筐体設計開発を実施、実装カードの冷却空間距離を担保するために、自社オリジナルの特殊ライザカードを組合わせることで対応。
電波・安全規格を考慮した筐体設計とパーツ選定を進め、組込みコンピュータ単体での規格認証を取得しました。
現在、お客様には弊社が提案した組込みコンピュータににご満足頂き、画像処理用としてご採用頂いております。
小型・高性能を実現した世界初のヘルメット型PET装置の製品化に向けて、PET画像を再構成する産業用PCの設計・開発・量産化に、アナログ・テックの産業用PCコンサルティングをご活用頂きました。
資料請求・お見積・導入に関するご相談等、お気軽にお問い合わせください。